BLOG 山城屋庄藏
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2020.07.02
8月 月替わりコース【暑気払い】
8月は旧暦で葉月ですが、由来は「木の葉が落ちる月」という意味からつけられました。
現在の太陽暦での8月は夏真っ盛り、気象学的には6月から9月までが夏とされていますので、
8月の葉月に葉が落ち始めると言われても今ひとつピンとはきません。
一年で一番日照時間が長い夏至から日数を考えると、少しずつ日は短くなり、確実に秋に向かってはいますが、
葉が落ちるのはまだ先の話、特に今年は暑さがこたえる日々が続いています。
葉月ではありますが、今月は「暑気払い」をテーマに、清涼感、活力を与えてくれる献立をご用意いたしました。
暑さに打ち勝つ食材を用いていますので、身体をしっかり休めて暑さに打ち勝ちましょう。
先附けは、鮑のばくだんです。
スライスした鮑にくらげ、マスカット、メカブ、大和芋を加え、粘り気を出しました。
鮑、クラゲの歯ごたえをお楽しみください。
椀物は、鰯のつみれを肉厚たっぷりの椎茸に詰め、夏にぴったりの辛味のパンチがきいた、深い味わいのだし汁で仕上げました。
ご存知の通り、カプサイシン効果で汗をかいて交感神経を刺激し、血行促進、消化器官に活力を与えます。
八寸は、季節に合わせた野菜などを彩り鮮やかに盛りつけました。
煮物には、活力源の王様スッポンとマグロをたたきにして、新生姜と共に包餡にしました。
中から溢れるスッポンの出汁、金糸瓜、九条葱とともに滋味深い味わいと共に滋養強壮を感じて下さい。
主菜は、トリュフを練り込んだ肉だんごをご用意いたしました。
みぞれ胡瓜と共にトリュフが香ります。
食事は、大分県産の鱧の天ぷらご飯です。
揚げたての天ぷらと、昆布出汁で炊いたご飯を合わせました。
止椀には赤出汁をご用意しましたが、具には歯ごたえのある鱧の浮き袋を添えています。
昔の日本は今ほど暑くはありませんでした。
クーラーも冷蔵庫もない時代では、東洋医学の漢方の考え方に基づき、「体を冷やす効果の食材」を取るという考えから薬湯が飲まれ、
江戸期から明治にかけては、枇杷や桃の葉を煎じた「枇杷茶」というものが通常、愛飲されていたそうです。
今日、暑気払いと言えば夏の飲み会の口実となっていますが、やはり効果を考えて、夏を乗り越える知識として最近では根付いています。
暑さ寒さも彼岸まで、まだまだ暑い日が続きます。
どうか暑さに疲れた身体を慈しみ、活力を補充する、夏の飲み会の口実も兼ねて、山城屋庄蔵で是非暑気払いをお楽しみください。
皆様のお越しをお待ちしています。
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先 附 ばくだん
鮑 海月 マスカット 和布蕪 大和芋 チアシード 胡瓜の糠漬け
椀 物 鰯と椎茸の二身 パンチのきいた出汁
八 寸 ズッキーニの糠漬け
苦瓜の咖喱玉子炒め
太刀魚の塩ユッケ
玉蜀黍の八方ゼリー和え
生ハム巻きマスカルポーネ 天に山椒
生落花生の塩茹で ローズマリーの香り
大蒜香るローストビーフにぎり
煮 物 鼈と鮪の包餡 金糸瓜と九条葱と共に
口直し 梨とタイムのソルベ
主 菜 トリュフを練り込んだ肉団子 みぞれ胡瓜
食 事 鱧の天ぷら 混ぜご飯
止 椀 鱧の浮き袋の赤出汁
デザート パンナコッタとシークワーサーゼリーの2層仕立て
桃のあんこ玉
ほうじ茶アイス
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